ペリドットは8月の誕生石です。
それなのに……..8月生まれの人からはあまり好かれてはいません。
「いーなー4月の誕生石。ダイヤモンドだよねー。」とぼやく人はたくさんいます。
でも、本当はペリドットはとてもロマンチックな宝石なのです!!
しかも、ハワイでも採れていたので「ハワイのダイヤモンド」と呼ばれているのです!
かつて十字軍によって紅海に浮かぶセントジョンズ島から持ち帰られたペリドットは「希望の石」と言われていたそうです。
夜の照明の下で見ても昼間と何ら変わらない鮮やかで軽やかなオリーブ色をしているので、ローマ人からは「夜会のエメラルド」と呼ばれていました。
本当にロマンチックですよね。
ハワイ島のグリーンサンドビーチはペリドットの原石が砂に混じって砂浜が綺麗な緑色なんですって!
ハワイのダイヤモンドが一面に広がっているのです!
そんなビーチでプロポーズ!!
されてみたい…..さぞかし素敵でしょうね。
ただし、普段は入れないビーチみたいですが…..
アクセサリーとしてのペリドットではなく、宝石としてのペリドットは濃厚で深い美しいグリーンが特徴です。
指輪でもネックレスでも一度じっくり見つめてみてください。
きっと心がトキメキますよ!
1.ペリドットの指輪の価値について
8月の誕生石でもあるペリドットは紀元前から採掘されていてエジプトのファラオの王冠装飾品などに使われていたと言われています。
ペリドットは複屈折率が高いためダブリングという現象が起きます。これは光の屈折のお話しです。
光が入って抜けるとき反対側の面の稜線が二重にみえるのです。19世紀にヨーロッパやアメリカで人気がありました。
しかし、その後は他の宝石の人気におされてあまり注目されなくなってしまいました。
オリーブのような明るい美しいイエローグリーンが特徴のペリドットの指輪は、
比較的広い地域で産出量が多く、他の宝石に比べてお手頃な価格で楽しめる数少ない宝石として購入できるのでが特徴です。
産出される場所によって稀少性の差は変わり価値と価格に影響があります。
ペリドットは独特なオリーブの実のような色のオリーブグリーンが濃いほど価値があがります。
大粒な石を選ぶことをお勧めします。
なかなか大きな宝石は価格などを考えると購入しにくいものですが美しい大きなペリドットの指輪を着けて楽しみたいですね。
茶色みの強い石は美しさに欠けてしまいペリドットの指輪の価値は低くなります。
2.ペリドットの石言葉
太陽の石と呼ばれていたペリドットは8月の誕生石で透明感のあるきれいな黄緑色です。
石言葉は「安心」「夫婦愛」「平和」「慰め」「運命」などがあります。
「安心」は文字通り「心が安らかで気にかかる事がない」ということです。毎日が心配なことなく楽しく暮らしたいと願う人の御守りにも良いかもしれません。
「夫婦愛」は末永くお互いを思いやるようにまた、夫婦間の愛情や夫婦の中をもっと深め合うためにお互いにペリドットを贈りあって身に着けるのも素敵ですよね。
「平和」や「慰め」は心を和やかにし心を休ませれば身体もリラックスして健康も期待できます。
「運命」は人の意思にかかわらず、身にめぐって来ることを意味していますので一生を共にできる運命の人と出会えると良いですよね。
一歩自分が前に進める勇気がでるようにと御守りとして身に着けるのもおすすめです。
3.ペリドットについてのあれこれ
ペリドットというのは宝石名で、鉱物名はオリピン(かんらん石)。
「夜会のエメラルド」「イブニングエメラルド」ともいわれている宝石です。美しい緑色が見られるためです。
ペリドットの緑色は鉄分が起因してその他マグネシウム等の含有率も手伝って濃淡がかわります。
薄いオリーブイエローからライムグリーン、更に濃い茶がかった緑まであり、ペリドットはこの色の他には色を持ちません。
反射と屈折でモザイク模様ができることがペリドットの美しい特徴となっています。
そして、ペリドットは宇宙から落ちてきた隕石に結晶が含まれていることが稀にある唯一の宝石です。
あの有名な「パラサイト隕石」から採取されています。
「パラサイト隕石」とはロシア人の探検家、パラス氏が1772年にクラスノヤルスクという場所で、とても巨大な800キロもある隕石を確認して名づけられたとされる石鉄隕石です。
また、古代のエジプトでは太陽信仰があり、太陽の神、ラーに通じる太陽の石と崇拝されてしていた宝石です。ギリシャ語でペリドットは黄金石という意味です。
今は採れることはありませんが古代エジプト人は紀元前から紅海に浮かぶセントジョーンズ島で採掘していました。
そして、現在でもエジプトの国石になっています。
その後、中世においてペリドットがヨーロッパに広がったのはこの島から十字軍によって持ち帰られ「成功」や「希望」の宝石として身に着ける品であったり、教会の装飾に使われたことによります。
また、世界遺産でもあるドイツのケルン大聖堂にある東方の三博士の3つの聖堂を飾っています。装飾されているペリドットは一粒で200カラット以上もある立派なものです。
更に、ドイツのドレスデンの「緑の丸天井」に装飾品展示室ペリドットがあり、その中に大粒のペリドットがはめ込まれた剣や杖が並んでいます。
実際に見たらその美しさに溜息がでるでしょうね。
昔は色が似ているという事でエメラルドと混同されていたことがあったようです。
ペリドットは比較的に安価で購入できるので、大粒の10カラットから20カラットのペリドットを選んでリングやペンダントにして思い切り宝石を楽しむのも良いですよね。
想像するだけでも、わくわくしますね。
4.保存方法や注意点などのアドバイス
ペリドットはデリケートな宝石ですが普段使いには十分な耐久性はあります。
しかし、強い衝撃などでは割れてしまうこともあります。
更に、お手入れの定番である超音波洗浄器を使用すると割れる原因になるので超音波洗浄器などでは洗浄しないでください。
ペリドットの指輪やジュエリーを着けた後のお手入れの方法は、ぬるま湯や水に中性洗剤に少し入れて溶いてペリドットを手で優しく洗います。
その際、歯ブラシなどでこするのはおすすめしません。石を留めている爪が起き上がって石が外れる原因にもなります。
その後はよく水洗いをして柔らかい布で水分をを取り丁寧に拭きましょう。
汗や化粧品などの汚れがついたままだと綺麗なグリーンの輝きがなくなってしまいます。
普段から、まずは身に着けたら拭くということを心がけ輝きを守りましょう。
ペリドットの指輪などは衝撃に弱いので他の宝石とぶつからないようジュエリーケースに保管するようにしましょう。
5.ペリドットの主な産地
ペリドットは元々地球の奥深くマントル部分に存在します。
溶岩に押されて火山の付近で採掘される事が多いのです。
太陽の光を沢山浴びた明るく爽やかなオリーブのようなグリーンが特徴のペリドットの主な産地は、アリゾナ、ミャンマー、ノルウェー、中国、ブラジルなどです。
世界で採掘量の一番多いのは「アメリカのアリゾナ産」です。
色は黒や茶色の色味が多い特徴があります。ペリドット産出量が多いのですが、ほとんどが5カラット以下粒のものが採掘されるので、指輪やピアス、ネックレスアクセサリーとして使用されることが多く安価で購入出来ます。
また「ミャンマー産、モゴック地方」のペリドットの特徴は大粒で透明感が高いことです。
ブラウンの色見があまりないオリーブがかった美しいグリーン色は他の地域のペリドットと比べても輝きと色が良質です。
「ノルウェーのサンモーア産」は最高品質のものが多く、グリーンが濃くても色そのものの彩度は鮮やかなことが特徴です。
全体的に均一で澄んだ美しいこのペリドットは価値が高く入手も困難です。
その他にも「中国産」、赤道付近には「ケニヤ産」「アフリカ産」「パキスタン産」「ブラジル産」などがあります。